医薬品の品質を評価するための試験

医薬品の品質を評価するための試験

規格試験

製造時の品質を一定とする

安定性試験

医療現場で保存される際の品質の保証に必要

規格試験や安定性試験で用いられる標準的な試験法は、日本薬局方に一般試験法としてまとめられている。


一般試験法

製剤均一性試験法

個数単位で使用される医薬品の1個に含まれる有効成分量にばらつきがないかを確認する

崩壊試験法

経口固形製剤が規定時間内に細かい粒子状に崩壊するかどうかを確認する試験で、品質管理の目的で行われる

溶出試験法


  • 製剤から有効成分が溶け出す量を調べるもので、崩壊試験よりも厳密な試験方法
  • 血漿中薬物濃度推移の違いが薬の有効性・安全性に影響を及ぼすと考えられる製剤に適用される

製剤の粒度の試験法

散剤、顆粒剤の粒の大きさを確認する

無菌試験法

注射剤、点眼剤、眼軟膏剤が無菌であることを確認する

発熱性物質試験法・エンドトキシン試験法

注射剤中の発熱性物質やエンドトキシンを確認する


エンドトキシンとは


  • もっとも強力な発熱性物質
  • グラム陰性菌の菌体成分
  • 環境中に広く存在する細菌にも含まれ、菌を死滅させても残るため、汚染が発生しやすく、除去・失活が困難



規格試験

確認試験

医薬品に有効成分が含まれているかを確認する

純度試験

医薬品中の混在物を確かめる

定量法

医薬品中の成分の量を測定する


安定性試験

医薬品の品質が保持できる貯法(温度、湿度、光など)と使用期限を設定するための試験。
結果は承認申請時の資料として必要である。

長期保存試験

標準的な保存温度、湿度条件での長期の安定性をみる

加速試験

変化を促進する保存条件(一般的には温度40℃、湿度75%)で行う

苛酷試験(原薬)

長期保存試験、加速試験に先立ち、原薬の本質的な安定性を明らかにするため、加速試験よりもさらに極端な条件下において行われる

苛酷試験(製剤)

製剤について苛酷条件の影響を評価するために行われる