製造販売後調査等の実施にかかわる組織体制と調査等の種類


製造販売後調査等管理責任者

製造販売業者等には、製造販売後調査等管理責任者の設置が求められています

要件
  • 各社1名(複数の設置は不可)
  • 販売に係る部門に属さない
  • 兼務・兼任の制限はない(GVPの安全管理責任者との兼任など、各社の事情に合わせた組織の構築が可能)

業務
  • 調査等の統括および確認、企画・立案・管理等
  • 製造販売後調査等管理責任者または製造販売業者等が指定する者に行わせることができる


製造販売後調査等の種類

観察研究
  • 薬剤の使用について規定していないなど診療下での研究
  • 使用成績調査、特定使用成績調査

介入研究
  • 特定の治療や検査などを規定して実施する研究
  • 製造販売後臨床試験


使用成績調査

ポイント
①診療において ②患者を定めない ③検出または確認

使用成績調査とは、診療において、医薬品を使用する患者の条件を定めることなく、副作用による疾病等の種類別の発現状況ならびに品質、有効性および安全性に関する情報の検出または確認を行う調査のことです。

  • 医療機関に対して契約を文書により行い、保存
  • 契約は電磁的方法によって行うことも可能
  • 使用成績調査実施計画書には下記の事項の記載が必要

調査の目的
  • 予定症例数
  • 調査の対象となる患者
  • 調査の方法
  • 調査の実施期間 など


特定使用成績調査

ポイント
①診療において ②患者を定める ③検出または確認

特定使用成績調査とは、使用成績調査のうち、診療において、小児、高齢者、妊産婦、腎機能障害または肝機能障害を有する患者、医薬品を長期に使用する患者、その他医薬品を使用する条件が定められた患者における副作用による疾病等の種類別の発現状況ならびに品質、有効性および安全性に関する情報の検出または確認を行う調査のことです。

製造販売後臨床試験

ポイント
①推定等を検証  ②承認された用法・用量、効能・効果で行う

製造販売後臨床試験とは、治験もしくは使用成績調査の成績に関する検討を行った結果得られた推定等を検証し、または診療においては得られない品質、有効性および安全性に関する情報を収集するため、当該医薬品について承認に係る用法・用量、効能・効果に従い行う試験のことです。

  • GPSPだけでなくGCPに従って実施
  • 実施医療機関に対して、当該製造販売後臨床試験において発生した機構報告対象の安全性情報等を報告
  • 実施医療機関における記録の保存期間:再審査または再評価が終了する日まで