創薬技術の歴史
偶然の発見から薬になったもの
1928年に発見されたペニシリンは、アレクサンダー・フレミングが黄色ブドウ球菌の培地に混入した青カビの周りに黄色ブドウ球菌が増殖しなかったことを観察したことから始まっています。
植物由来の医薬品
アヘンから鎮痛剤のモルヒネが抽出されます。
キナの皮からマラリア治療薬のキニーネが抽出されます。
柳の木から分離されたサリチル酸からアスピリンが合成されました。
動物組織由来の医薬品
タンパク質やステロイドホルモンなどがあります。
これまで動物組織から抽出していたタンパク質のインスリン、成長ホルモン、骨形成ホルモンなどは、遺伝子組み換え技術により大量生産が可能になりました。
その他
アドレナリンの研究から抗不整脈剤や気管支拡張剤が誕生しました。
ヒスタミンの研究から抗アレルギー剤や抗潰瘍剤が誕生しました。
ヒスタミンの研究から抗アレルギー剤や抗潰瘍剤が誕生しました。
創薬技術と医薬品の進化
1900年代
天然物由来成分とその誘導体
アスピリン、ペニシリン
1950年代
偶然による発見
クロルプロマジン(向精神薬)
1960年代
有機合成技術の進歩によるスクリーニング
非ステロイド性消炎鎮痛剤:インドメタシン、イブプロフェン
1970年代
生体内の受容体の働きに着目
H2受容体拮抗薬:シメチジン
β受容体遮断薬:プロプラノロール
1980年代
ゲノム技術(遺伝子組換え等)の応用
ヒトインスリン、インターフェロン
1990年代
生体内の酵素の働きに着目
HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチン)
ACE阻害薬(カプトプリル)
2000年代
ポストゲノム技術の応用
抗体医薬、核酸医療、分子標的薬:トラスツズマブ、ペガプタニブ、イマチニブ
2010年代
個別化医療、遺伝子治療、再生医療