医薬品副作用被害救済制度と生物由来製品感染等被害救済制度の趣旨


医薬品副作用被害救済制度と生物由来製品感染等被害救済制度の概要

医薬品副作用被害救済制度
副作用の発生を企業の民事責任とするのではなく、社会的責任により被害者を救済する制度



生物由来製品感染等被害救済制度
生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、感染等によって一定レベル以上の健康被害が生じた場合に、医療費等の諸給付を行う制度




救済対象となる副作用、感染症等

副作用
許可医薬品または許可再生医療等製品が適正な目的に従い適正に使用された場合においても、なおその薬により人に発現する有害な反応が救済の対象となります。




ポイントは、「適正な目的に従い適正に使用された場合」です。

適正というのは医薬品等の添付文書に記載されていることを遵守することをいいます。

適応外使用や禁忌を逸脱する使用による被害は救済されません。



感染症

適正な目的に従い適正に使用された許可生物由来製品等に混入した病原体により、当該許可生物由来製品等の使用者が感染すること

①感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律

  第6条第1項に規定する感染
一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症

②人から人に伝染し、または動物から人に感染することが認められる疾病であって、すでに知られている感染症の疾病とその病状または治療の効果が明らかに異なるもの(①を除く)




医薬品副作用被害救済除外例

以下は副作用救済給付の対象はなりません。

  • 許可医薬品等を適正目的以外に使用した場合
  • 医療過誤が被害発生の原因である場合
  • 厚生労働大臣が指定した抗がん剤、免疫抑制剤など