PMS:Post Marketing Surveillance(医薬品の市販後調査)
目的
医薬品の適正な使用方法を確立すること
医薬品の適正使用のためには、副作用情報だけでなく、副作用の発現を最小限に抑え、有効性を最大限に発揮させる使い方に関する情報が必要です。
市場に出回った薬の効果や有害事象を調査し、適正使用に役立てます。
治験の限界とPMSの必要性
治験時に得られる有効性や安全性に関する情報は、限られた条件下での情報です。そのため実際の医療現場とは異なる点があります。
治験の限界
- 検討症例数が少ない
- 年齢、合併症、併用薬などに制限が加えられた患者群での成績である
- 使用期間が長期でない
- 試験成績が集団としての評価である
- 専門医による評価である
治験時の情報だけでは、製造販売後に広範な患者に使用されたときに起こり得る副作用・感染症を予知するための情報として必ずしも十分とはいえません。
治験から除外されることの多い小児、高齢者、妊産婦、腎機能障害や肝機能障害を有する患者などにおける情報を収集することが重要です。
また、治験では比較的短期間の投与となるため、長期投与時の有効性、安全性に関する情報収集も必要となります。
PMSの3つの制度
再審査制度および安全性定期報告新医薬品等を対象再評価制度
全ての医薬品を対象副作用・感染症報告制度
常時安全性についてモニター
- 企業報告制度
- 感染症定期報告制度
- 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度
- WHO国際医薬品モニタリング制度
PMSの2つの基準
GVP- 製造販売後の医薬品の安全性を確保するための管理基準
- 製造販売業の許可取得あるいは5年ごとの許可更新時の許可基準
GPSP
- 製造販売後の調査や試験を適正に実施するための基準
- 製造販売業者が調査や試験を実施するにあたっての遵守事項
http://byoukinobenkyou-interesting.blogspot.jp/2015/11/pms3.html