新規収載医薬品の薬価算定

新医薬品の薬価算定

類似薬効比較方式を基本とし、類似薬がない場合は原価計算方式になります。



類似薬効比較方式

基本的に効能・効果、薬理作用および構造式の3つの観点から、新医薬品に類似すると考えられる既収載医薬品を比較対照薬として選定し、1日通常最大用量による薬価比較を行い、1日当たりの薬価が比較対照薬と同じになるように算定されます。


算定された価格をベースに、当該新医薬品の画期性、有用性、市場性、小児、先駆導入の5つのメリットについて評価を行い、それぞれ画期性加算、有用性加算、市場性加算、小児加算、先駆導入加算の5種類の補正加算(メリット加算)が行われます。


新規性に乏しい新医薬品については、薬理作用、効能・効果が類似した医薬品の価格の平均を超えない水準に薬価が設定されます。



原価計算方式

比較対照薬が選定できない新医薬品の算定方式です。


薬価算定単位当たりの製造販売に要する原価に、販売費および一般管理費、営業利益、流通経費、消費税等を加えた額を薬価とします。


外国ですでに販売されている医薬品を国内で販売する場合の薬価算定にあたっては、外国での価格と著しい乖離が生じないように調整します。

これを外国平均価格調整といいます。



後発医薬品の薬価算定(平成28年時点)

①後発医薬品が初めて収載される場合
先発品の薬価に0.5を乗じたものを薬価として算出します。

ただし、内用薬について同一規格の収載品目数が10を超える場合は、0.4を乗じた薬価とされます。


すでに後発医薬品が収載されている場合は、収載されている後発医薬品の最低薬価と同じ価格として算定されます。



②同一規格の収載品目数が既収載品と申請されたものとを併せて20品目を超える場合(内用薬については、その合計が10品目を超える場合)
新たに収載されるものの薬価は、①の方法で算出された価格に0.9を乗じて算出されます。(後発医薬品が初めて収載される場合を除きます)