医薬品情報の種類


医薬品情報の種類

品質に関する情報

  • 規格試験(品質の担保)
  • 安定性試験(医療現場で保存される際の品質の保証)


有効性に関する情報

  • 薬効薬理作用(効能、効果)
  • 用法、用量


安全性に関する情報

  • 禁忌、慎重投与
  • 相互作用
  • 副作用


その他

  • 名称(一般名、販売名)
  • 剤形
  • 含量
  • 化学構造式
  • EBM(メガスタディなど)
  • 薬価



医薬品情報の効果的な手順

①求められている情報の明確化
医師が求めている情報を背景も含めてよく理解する
②ニーズに合わせた情報の検索
その情報があるかどうかを検索する
③情報の収集
社内情報や社外情報を十分に活用
④情報の評価と選択
必要とされている情報に的確であれば少ないほうが喜ばれる場合も多い
⑤顧客のニーズに合わせた加工
相手が使いやすいように見せ方を工夫する
(ただし、恣意的にならないように注意し、社内の運用ルールの遵守する)
⑥情報の提供
提供した内容が求められていた情報かどうかの確認も重要である

主な医薬品情報媒体


医薬品情報媒体 発信元 特徴
医療用医薬品
添付文書
企業
最も基本となる医薬品情報

医薬品医療機器等法第52条を根拠とする唯一の法的根拠のある医薬品情報
医療用医薬品
製品情報概要
いわゆるパンフレット

主に医師を対象とした概要解説書

日本製薬工業協会(製薬協)により記載項目、様式などが定められた
新医薬品の使用上の
注意の解説
添付文書の安全性に関する詳細解説

新医薬品の安全性確保推進のため販売開始時に作成される「使用上の注意」の設定理由および副作用の経過・措置などが解説されている
医薬品
インタビューフォーム
添付文書を補完する内容

日本病院薬剤師会からの依頼により作成
緊急安全性情報
(イエローレター)
緊急に伝えるべき安全性情報

厚生労働省の命令・指示や製薬企業の自主判断で作成し、1ヵ月以内に医療関係者に情報が到着していることを確認する

MRが直接配布することが原則
安全性速報
(ブルーレター)
緊急安全性情報ほどの緊急性はないが、重要な改訂であり、厚生労働省の命令・指示や製薬企業の自主判断で作成
各種のお知らせ 包装変更、不良品、販売中止に関するお知らせ文書
医薬品安全対策情報
(DSU)
日本製薬団体
連合会
(日薬連)
厚生労働省の監修のもと、添付文書の使用上の注意の改訂を成分ごとにまとめて定期的に発行
医薬品・
医療機器等安全性情報
厚生労働省
医薬品のより安全な使用のために医療関係者を対象にして、ほぼ毎月発信
医薬品医療機器
総合機構ホームページ
医薬品医療機器
総合機構
インターネットを介して、最新の添付文書情報や各種適正使用情報を提供

一般の患者および医療関係者を対象にした重篤副作用疾患別対応マニュアルが掲載されている