医師中心の医療
患者をいたわる心と専門知識・技術によって治療にあたるのだから医師のいうとおりにすればよいという考え。 パターナリズムともいう。パターナリズムとは父と子の間のような保護・支配の関係(父親的干渉、温情主義、父権主義)
患者中心の医療
患者が十分な情報を得て、最善と思われる治療方法や医療機関を選択し、主体的に医療に関われるよう、患者の視点に立って行う医療医師中心の医療から患者中心の医療へパラダイムシフトしてきている。
患者中心の医療を実現するためのキーワード
アドヒアランス
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患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること |
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インフォームド・コンセント
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患者が、医療関係者から十分な説明を受け、理解、納得したうえで、自らの自由な意思に基づいて同意すること |
クオリティ・オブ・ライフ
(QOL)
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「生活の質」と訳される人生を「量」の視点だけではなく「質」を重視すること |
クリニカルパス
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チーム医療や地域医療連携において、治療を標準化するため、患者の診療の流れを記入した治療計画書 |
セカンド・オピニオン
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診断や治療方針について、主治医以外の医師の意見を聞くこと |
チーム医療
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各分野の専門スタッフがお互いに連携し、チームを組んで総合的に患者の問題を解決する体制医師以外の医療関係者はコ・メディカルと位置づけられている |
地域医療連携
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チーム医療の概念を地域に拡大し、医療機関の垣根を越えて連携すること |
出典:http://www.white-family.or.jp/htm/topic/topic_675.htm |
従来は、患者や家族が中心にいて、周りからチームで支えているというチーム医療の図が提唱されていました。最近では、患者・家族も外の輪に入れるという考え方が出てきました。実際に症状が一番分かっている専門家は患者本人ということで、「コンコーダンス・モデル」と呼ばれています(右の図)。日本語では「調和」という意味で、患者や家族もチームの一員となって、皆で同じ方向・目標を目指すというものです。