特定使用成績調査


特定使用成績調査の例

①小児、高齢者、妊産婦、腎機能障害患者、肝機能障害患者など特別な背景を有する患者における有効性、安全性に係る調査
長期使用の患者における有効性、安全性に係る調査
③有効性・安全性に影響を与える要因の検出、確認のための調査
④因果関係が特定できない副作用を集中的に収集し、因果関係を確認するための調査


①特別な背景を有する患者における特定使用成績調査


目的
承認前の臨床試験において十分な検討が行われていない小児、高齢者、妊産婦、腎機能障害または肝機能障害を有する患者等、特別な背景を有する患者における有効性および安全性に関する情報の検出または確認

実施前の留意事項

  • 特別な背景を有する患者に対する使用例が少ない医薬品にあっては、当該使用例をできるだけ把握するように努める
  • 使用成績調査またはほかの特定使用成績調査での特別な背景を有する患者に対する使用例を本調査に組み込むことができる
*その場合、同じ方式(中央登録等)で調査を実施し、必要な事項の調査を行う必要がある

  • 妊婦等、プロスペクティブな調査が困難な場合、レトロスペクティブに調査を行う


実施後の留意事項
投与中または投与後に発生した有害事象について調査し、必要な場合、追跡調査を行う

②長期使用の患者における特定使用成績調査


目的
長期使用での有効性および安全性等に関する情報の検出または確認

実施前の留意事項

  • 中央登録方式など、症例の抽出に偏りのない方法で行う
  • 承認時に有効性、安全性等が検討されている期間を上回る期間で調査を行う
  • 新薬の臨床評価ガイドライン等で使用期間が設定されている場合はその期間を参考とする
  • 調査症例数は、脱落および中止例を見込んで、必要な解析が最終的に可能な症例数を設定する
  • 使用成績調査またはほかの特定使用成績調査での長期使用の患者の使用例を本調査に組み込むことができる
*その場合、同じ方式(中央登録等)で調査を実施し、必要な事項の調査を行う必要がある

対象
ガイドラインなどで長期使用に関する調査の必要性が示唆された医薬品



製造販売後調査等ガイドラインの基本的な考え方
調査または試験は目的を明らかにし、目的ごとに行う
【理由】
1つの調査または試験でさまざまな情報を得ようとすると結果が曖昧になってしまう可能性があるため

GPSPに基づいて製造販売後に実施する調査・試験の種類

  1. 使用成績調査
  2. 承認条件または承認時に指示された特定使用成績調査および製造販売後臨床試験
  3. 治験、副作用・感染症症例報告等により疑問を生じた場合、必要に応じ実施する使用成績調査、特定使用成績調査および製造販売後臨床試験
  4. 有効性および安全性等に関する情報を検出または確認するための特定使用成績調査、有効性および安全性等に関する情報を検証または収集するための製造販売後臨床試験